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栄和堂ブログ

鎌倉の端っこにあった書店「栄和堂」僕らはここを「ブックスペース」として本屋の再発明をしていきます。公式HP http://eiwado.space/

俗談 えーわ堂マスター

■ 聾者のための英語教室

ぼくの小学校の同級生である清水高義君が本を上梓した。先日発売になったが、その前に栄和堂にその本を持って来てくれた。本のタイトルが「聾者のための英語教室」ということで、耳の不自由な方々のためが英語を話せるようにという本である。

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清水君は、ずっと日本企業と外資系企業で技術営業職として活躍して定年退職したあとに2年間かけてこの本を書いたそうです。その後、なんと植木職人に転身した。(同級生はみなびっくりした)本を書くきっかけは、だいぶ前にテレビか何かで聾者の人が海外旅行をしてすごく喜んでいるのを見て、聾者のみなさんが世界一人旅ができたらいいなあと思ったのだそうだ。ただ、外国語をしゃべるのは至難なので、英語を筆談で話せるようになるためのテキストを書いてやろう思ったのだ。

ぼくは知らなかったのだが、聾者というのは、聴いたり話したりが難しいが、読み書きは健聴者と同じはずで、音が聞こえないというハンデは関係ないのだそうだ。ただひらがなとカタカナは読めるのだが、漢字や英字は読めないので、この本ではひらがなとカタカナ以外の字にはみなひらがなのふりがながしてある。こうした発想はぼくのような人間にはできないものだが、彼は子供の時からそういう優しさを持ちあわせていた。

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当初は、自費出版を考えていたが、あるとき原稿募集という企画を見つけてそれに応募したら、これはいいとなって、企画した出版社である東京図書出版という会社が発行人となった。ただ、こうした本は想定読者が限られているので、印税でガッポリとは到底いかない。全国で聾者の数はだいたい36万人くらいだそうだ。その中にどれだけリーチ出来るかだが、逆に狭いということは伝搬力が強く早いともいえる。

こうした本はリアル店舗ではなかなか置いてくれないだろう。栄和堂は本の販売はしていないが、ネットのロングテールではないが、山椒は小粒でもぴりりと辛いこういった本が置いてあるのも魅力だと思っていますのでりますので、ぜひ手に取って見てはいかがでしょうか。